さまざまな種類があるMCナイロンを、2工程でプラスチック加工
制作データ
- ■加工の種類
- 切削加工(マシニング)
- ■材質
- MCナイロン
- ■材質の特長
- 耐摩耗性、自己潤滑性、耐久性、高剛性、汎用性
- ■使用用途
- 定配ガイド
- ■業界
- ベアリング関係の機械
- ■地域
- 大阪府富田林市
- ■製品サイズ
- 13mm×30mm×50mm
- ■数量
- 2個
創業当初からお付き合いいただいている大阪府富田林市のお客様より、MCナイロンの樹脂加工のご依頼をいただきました。
2工程でプラスチック加工
今回の製品は、ごく一般的なマシニング加工といえます。表と裏面、そして穴もすべてマシニングで加工を施しています。けっこう幅のあるタイプですが、裏面を加工するときに真ん中にある溝も削ってしまえるため、問題なくスムーズに加工することができました。
短時間で加工することができ、表面に2分、裏面に1分程の加工時間で完了しました。あとは角(バリ)を取って、2工程で完成しました。
いろんな種類があるMCナイロン
今回の材料に使用しているMCナイロンには、いろんな種類があります。今回はMC901という基本グレードを使用しています。
ほかには、MC901をベースに特殊グラファイトを加え耐候性を向上させたMC801や、すべり性能と耐摩耗性を向上させたMC703HL。また、以前ご紹介しましたMC602は、MC901をベースに機械的強度や耐熱性をいっそう向上させたグレードです。
エンジニアプラスチックの一つで、主原料ナイロンモノマーを大気圧下で重合・成型することで、ナイロンの特性を向上させた樹脂「MCナイロン」。さまざまな工業用途で使用され、汎用性の高い材質です。そのMCナイロンの中でも、用途や製品の特性によって使い分けて加工しています。
簡単な加工なら1日10種類以上加工
忙しさや時期にもよりますが、図面が揃っていて単品1個や2個で簡単なものであれば、1日に10種類以上加工することもあります。時間がかかる複雑な製品であれば、もちろん一日でできないこともあります。機械を稼働させっぱなしで、片面やるだけで一時間かかるような製品などは、やはり時間がかかります。
効率よく加工を進めていくには、バイスの段取りも大切です。マシニングならマシニングの工具に合わせて、その工具に応じた製品の工程にあてはめて、まとめて加工するのがポイントです。
マシニングの刃物にはいろんな種類があり、弊社のマシニングには、24種類の工具が付くようにできています。これにより複雑な形状の製品も、いろんな種類の穴も加工できますが、加工ごとに刃物を替えないといけません。製品の納期に関係なく、刃物交換の段取りで加工の順番を変えながら、より効率のいい製作に努めています。