マシニングでエンドミルを使い分け、MCナイロンを切削加工
制作データ
- ■加工の種類
- 切削加工(マシニング)、ボール盤
- ■材質
- MCナイロン
- ■材質の特長
- 耐摩耗性、自己潤滑性、耐久性、高剛性、汎用性
- ■使用用途
- センサホルダ
- ■業界
- ベアリング関係の機械
- ■地域
- 大阪府富田林市
- ■製品サイズ
- 厚み16mm×幅18mm×長さ30mm
- ■数量
- 5個
MCナイロンのセンサホルダを樹脂加工
今回は、いつもお付き合いさせていただいている、大阪府富田林市のお客様からのご依頼をご紹介します。加工させていただいた製品は、凹凸の凸型のような形状の「センサホルダ」というベアリング関係の機械部品です。サイズは、厚み16mm×幅18mm×長さ30mmと少し小さめ。2週間の納期をいただき、5個製作いたしました。
加工に合わせて、最適なエンドミルに交換して使用
まずは、加工の工程をご紹介します。
- 板状のMCナイロンをマシニングで切削し輪郭を整える
- 左右のサイドに、ボール盤で穴をあける
- 真ん中の穴の側面に、エンドミルで縦にスジを入れる
- 検査
- 出荷
という流れで加工を行いました。
板状のMCナイロンの輪郭を整えるための切削加工では、10パイと6パイのエンドミルを使用しています。10パイのエンドミルで外寸を切削し、直径8.1mmの真ん中の穴を6パイのエンドミルで加工しました。また、真ん中のスジが入っているところは1.5パイのエンドミルを使用しています。今回は製品のサイズが小さいため、細いエンドミルを使い加工を施しています。
CADを使い、マシニングセンタにプログラムデータを送り加工していくのですが、今回の加工もマシニングセンタに備え付けてある24種のエンドミルの中から対応できました。
ボール盤は、両サイドの穴あけ加工に使用しています。この2つの穴にヘリサートを入れるなどの加工は、今回はありませんでした。“ざぐり”を入れた穴なので、おそらくキャップボルトが入るのではないかと思われます。
“ざぐり”とは、キャップボルトなどが安定するように、座面面積分を平らにすることをいいます。キャップボルトというのは、頭の部分が丸く真ん中に六画の穴があいており、六画レンチを使用して取り付けるボルトのことをいいます。ボルト自体は、お客様のほうで取り付けていただきます。
細いエンドミルを、6回にわけて加工
今回、特に注意した点は、1.5mm幅の縦のスジを入れる加工のところです。1.5mmの幅なので、1.5パイのエンドミルを使用します。細いため、少しずつ切り込みを入れていかないとキレイに仕上がりません。また、一気に切削してしまうと折れたり歪んだりするため、1mmくらいずつ刃を走らせる作業を全6回にわけて加工しました。