テフロンを材料にした筒状の製品を、旋盤加工で製作
制作データ
- ■加工の種類
- 旋盤加工
- ■材質
- テフロン
- ■材質の特長
- 耐熱性、耐薬品性
- ■使用用途
- 接点付流量計
- ■業界
- ベアリングなど
- ■地域
- 大阪府和泉市
- ■製品サイズ
- 45Φ×長さ150mm
- ■数量
- 1セット
テフロンとは
まず、テフロンという素材の特徴をご紹介します。
テフロンとは、フッ素樹脂のこと。フッ素原子を含む、プラスチックの総称です。代表的なフッ素樹脂の1つにPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)があります。フッ素と炭素のみで構成されるPTFEは、デュポン社によって商品化され「テフロン」と命名されました。フライパンなどの撥水・撥油コーティング「テフロン」というのは、このフッ素樹脂の登録商標名ということになります。化学的に安定で、耐熱性、耐薬品性に優れています。また、耐燃焼性、非粘着性、低摩擦性というフッ素樹脂ならではの特性があります。
テフロンを使う製品の依頼はたまにありますが、一番多いのはジュラコン、MCナイロン、塩ビあたりになります。テフロンはコスト的にも高い材質で、ジュラコンの何十倍といったコストがかかります。
筒状の製品には旋盤加工がおすすめ
旋盤加工とは、丸い形状や今回のような筒状の製品に適した加工方法です。加工自体は「旋盤」という機械を使います。通常の加工であれば、刃物のほうを動かし製品を削っていきますが、旋盤の場合は製品を動かしながら刃物(バイト)をあてていくのが大きな特徴です。
弊社が使っている旋盤の機械は「NC旋盤」といいます。この機械は、刃物台の移動距離や送り速度を数値で指示できるようになっています。
製品には、筒状のものに、リングみたいものが2つあり、それらを合わせて1セットになります。加工はすべて旋盤加工です。
旋盤加工ならバリ取りは不要
製作工程は、材料を段取りし、旋盤加工、検査、出荷という流れになります。今回は、バリ取りはしません。というより、丸い製品は基本、旋盤の加工の際にバリが取れるので、あえてバリ取りはしなくても大丈夫です。
寸法公差に気をつけて旋盤加工
セットの中に入っている2つのリングも同じテフロンの材質から加工しています。
筒の薄さは、外径が45Φで、内径が35Φくらいなので、だいたい5mm程度になります。ただ、中がテーパーのようになっているので、すべてが同じ厚みでではありません。
ちなみに、テーパーというのは、たとえば上の大きいほうが35Φだとすれば、それが下のほうへいくにつれて25Φに細くなっていくような感じをイメージしてもらえればよいかと思います。
加工の注意点は、寸法公差があるんで、公差には十分気をつけて加工しています。2~3週間の納期をいただき、無事納品することができました。→1つから製作可能な旋盤加工ならクリエイトにお任せ!