ルーター、マシニング、タップ加工でバケットを製作(ジュラコン)

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制作データ

■加工の種類
ルーター 加工、マシニング加工、タップ加工
■材質
黒ジュラコン
■材質の特長
耐衝撃性、耐摩耗性
■使用用途
バケット
  
■業界
菓子梱包機械
■地域
大阪府泉佐野市
■製品サイズ
厚み25mm×幅30mm×長さ73mm
■数量
20個

今回は、黒ジュラコンのプラスチック加工の事例(大阪・泉佐野市のお客様)をご紹介します。

黒ジュラコンとは

黒ジュラコンとは、色のついた黒のジュラコンのことです。特長において通常のジュラコンと異なるところはありません。引張強さ、弾性、耐摩耗性、機械的性質が優れています。寸法安定性にも優れており、精密部品に適しています。金属との摩擦係数が低いという性質からベアリングに使われる自己潤滑性があります。

燃えやすい樹脂でもあるので、取り扱いには注意する必要があります。また、吸水性や吸湿性が少なく、溶剤についても耐性を持ちますが、強酸には侵されます。耐侯性には難があり、直射日光下に曝しておくと曇ってきます。

総じて、耐衝撃性や耐摩耗性に優れたプラスチックです。一般的にはポリアセタールやアセタール樹脂と呼ばれています。

●主な用途

各種歯車(DVD他)、自動車部品(燃料ポンプ他)、各種ファスナー・クリップ、軸受(ベアリング)、カム、しゅう動部材料、機械部品、射出成形品、シート、パイプ、雑貨などです。

黒ジュラコンを加工し、菓子梱包機械の部品を製作

今回は、黒ジュラコンを材料に菓子の梱包機械の部品である「バケット」を20個製作いたしました。

今回のお客様は、お菓子を梱包する機械を製作している大阪府泉佐野市の企業様です。製品はおそらく自動で菓子を包む機械だと思います。

納期は一週間いただいています。タイトなようですが、サイズも小さいので一週間あれば納期に間に合わせることが可能です。

ルーター加工で材料をブロック状に抜く

製作における加工のポイントは、形状がやや複雑なため加工の順番を工夫したことです。

アールになっている箇所や、外観もテーパーで長方形ではないため、まずはルーター加工からはじめました。その後、ブロック状になったものをマシニング加工で仕上げています。

というのも、マシニング加工の場合、バイスで固定するために材料に「掴みしろ」が必要です。しかし、今回はその掴みしろがとれなかったため、ルーターで板の外寸をブロック状に抜く工程が必要だったというわけです。

ルーターで20個のブロック状の形状にした後、マシニング加工でアールになっている部分を加工しました。ネジ穴をつけるために、タップ加工も施しています。

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さまざまな加工を駆使して製作

今回のように、ルーター加工やマシニング加工、タップ加工を織り交ぜながら製作するパターンも多くあります。特に多いのは、丸い製品です。丸い製品だと、旋盤で加工したあと、マシニング加工を施します。さまざまな加工を取り入れることで、複雑な形状の製品も高い精度でカタチにすることができます。→1個から製作可能なプラスチック加工・樹脂加工ならクリエイトにお任せ!