ジュラコンをルーターで切削加工(大阪のお客様)
制作データ
- ■加工の種類
- ルーター加工
- ■材質
- ジュラコン
- ■材質の特長
- 耐衝撃性、耐摩耗性
- ■使用用途
- スライド板
- ■業界
- ベアリング関係の機械
- ■地域
- 大阪府富田林市
- ■製品サイズ
- 6mm(厚み)×155mm×148mm
- ■数量
- 2枚
長年お付き合いのある大阪・富田林市のお客様よりご依頼をいただいた、ジュラコンの樹脂加工の事例をご紹介します。
ジュラコンとは
ジュラコンとは、一般的にはポリアセタールやアセタール樹脂と呼ばれているプラスチックです。耐衝撃性、引張強さ、弾性、耐摩耗性、機械的性質が優れています。金属との摩擦係数が低いという性質からベアリングに使われたり、寸法安定性にも優れており精密部品に適しています。
吸水性や吸湿性が少なく、溶剤についても耐性を持ちますが、強酸には侵されます。耐侯性には難があり、直射日光下に曝しておくと曇ってきます。燃えやすい樹脂でもあるので、取り扱いには注意する必要があります。
●主な用途
各種歯車(DVD他)、自動車部品(燃料ポンプ他)、各種ファスナー・クリップ、軸受(ベアリング)、カム、しゅう動部材料、機械部品、射出成形品、シート、パイプ、雑貨など
スライド板をジュラコンを加工して製作
今回はベアリング関係の機械のスライド板を、ジュラコンを加工して製作いたしました。形状が四角であるため、加工するのも比較的、簡単な品物です。2枚受注があり、納期は2週間でした。
ルーター加工により丁寧に切削
工程としましては、まずはルーター加工で図面通りの形状に切削します。
材料であるジュラコンの板は、厚みが6.2〜6.3mm程度の規格の板を使用しました。1枚あたりプラス10mm程度、つまり6.2〜6.3mm(厚み)×310mm×160mm程の板を用いてルーター加工で切削しています。どんな製品にもいえることですが、材料は仕上がりサイズより少し大きめのものを用意します。
形状が四角いので、極論すればルーターを使わなくても製作はできます。たとえば、パネルソーを使ってカットする方法もあります。しかし、やはり手作業と機械では精度や美しさがちがいますので、機械を使用し丁寧に切削しています。
ヘリサートを入れるためにタップを立てる
今回は、厚み・外寸・そしてヘリサートを入れる穴まで、すべてルーターで加工しています。
ヘリサートとは、ネジを入れるための金具です。ジュラコンの樹脂に、直接タップを立てるとネジのところが傷んでしまうため、金具を入れて補強するという目的があります。
ルーター加工がおわったら、ボール盤でヘリサートタップを立てて、ヘリサートを入れて完成です。
大きな製品はルーター加工で対応
通常より長めの製品や、大きい幅の製品などを加工する際には、ルーターで加工します。弊社は、他社ではあまり見られない大きなルーター加工の機械を所有しています。製品のサイズによっては、弊社のルーター加工でしかできない場合があります。
その場合、なかなか他社でできるところがないため、弊社にご依頼いただくケースがあります。ぜひお気軽にお問い合わせください。→1つから製作可能なプラスチック加工・樹脂加工ならクリエイトにお任せ!