MCナイロンの部品を旋盤加工で製作(大阪市内のお客様)

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制作データ

■加工の種類
旋盤加工
■材質
MCナイロン
■材質の特長
機械的強度、耐磨耗性
■使用用途
受具1
  
■業界
ベアリング関係
■地域
大阪市内
■製品サイズ
24.5Φ×長さ52mm
■数量
1個

今回は、大阪市内のお客様よりご依頼いただいた、MCナイロンの旋盤加工の事例をご紹介します。

MCナイロンとは

MCナイロン樹脂は、さまざまな工業用途で使用されるエンジニアリングプラスチックの中で最も汎用的な材質です。機械的強度や耐磨耗性などに優れていることが特徴として挙げられます。また、主原料であるナイロンモノマーを大気圧下で重合・成型することで、ナイロンの特性を向上させていることも主な特徴の一つです。

おすすめの用途は、軸受けや摺動部品など、ある程度の機械的強度を要する場合や、潤滑油を嫌う製品になります。また、歯車、軸受け、戸車、パイプ、衣料品、合成繊維、耐摩耗用品などにも適しています。エンジニアリングプラスチック(エンプラ)としては、幅広い用途に活用できる材質です。

油や有機溶剤に対して優れた耐性があり、添加剤を配合することで潤滑性、導電性、抗菌性を強化することもできます。また、表面硬度が大きく、磨耗係数が小さいことから耐薬品性や自己潤滑性にも優れています。

しかし、吸水性が大きいため、寸法が変化しやすというデメリットがあります。また、吸水することにより、若干の粘りが出てしまい加工性が落ちてしまうということもあります。

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ベアリング関係の部品を旋盤加工で製作

今回の製品は、ベアリング関係の部品です。タップ加工によりネジ穴を開けた24.5Φ×長さ52mmの製品を、MCナイロンを用いて旋盤加工いたしました。

お客様は、大阪市内のベアリング関係の企業様です。弊社へは、月に1回程のペースで定期的にご依頼いただいています。

円柱の形状にするために旋盤加工を実施

旋盤加工とは、まず、製作する製品を回転させ工具刃物を当てて削る加工を、切削加工の中の旋削加工といいます。そして、旋盤加工は、旋削加工の代表的なもので、主に丸棒を材料に行う加工です。

一般作業に用いるものを普通旋盤と呼び、工作機械の中で最も多く使用されています。普通旋盤は、ベッド上に製品を取り付け回転させる主軸と、製品の反対側を保持する心押台、工具を取り付けベッド上を水平に移動する往復台とで構成されています。

旋盤加工は、その加工方法から、いずれも回転軸の同心円状の加工となります。

タップ加工でネジ穴を確保

タップとは、ドリルで開けた穴にメスネジを加工するための工具です。タップでネジ穴を加工することを「タップを立てる」といいます。今回の製品では、円柱の外径と内径を仕上げた後、円の真ん中にタップ加工を施しています。

タップを使うと、部品に直接ネジ穴を加工できるので、ナットが不要になります。ナットを使う場合は、スパナで押さえていなくてはなりませんし、分解する必要がある部分のネジにはタップを立てるのがおすすめです。主に、アルミ、真鍮、軟鉄、アクリル板がタップが立てやすい材質になります。

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MCナイロンの樹脂加工は1つから製作できます

弊社では、今回のMCナイロンの旋盤加工のように1個からでも製作可能です。試作品、量産の製作にももちろん対応いたします。精度の高いプラスチック加工・樹脂加工なら、少量から量産まで個数に関わらず、お気軽にご相談くださいませ。