塩ビを手作業で切削加工~一時貯水槽を大量製作①~
制作データ
- ■加工の種類
- 切削加工
- ■材質
- 塩ビ
- ■材質の特長
- 機械的安全性、耐薬品性、接着性、印刷性など
- ■使用用途
- 一時貯水槽
- ■製品サイズ
- 400mm×255mm×280mm
- ■数量
- 41台
今回の事例は、いつもお付き合いいただいている材料屋さんにご紹介いただいた、新規のお客様からのご依頼です。
塩ビの一時貯水槽の加工を41台受注
今回の製品は「一時貯水槽」です。400mm×255mm×280mmの箱型の形状の製品を41台製作させていただきます。
材質は、塩ビの透明を使用しています。塩ビとは、塩化ビニル樹脂の略称で、一般的なプラスチックの1つです。専用の接着剤があるため、接着加工に向いています。そのため、今回のような水槽や、タンク、カバーなどに樹脂加工され、比較的多く使われています。穴もあけやすく、幅広いプラスチック加工が可能な材質です。
図面は、お客様からいただいています。接着、溶接についてなど、とても詳しくご指示をいただいています。
12月8日より製作を開始しましたので、製品はまだ完成していません。納期が12月26日。それまでに41台を完成させるために、現在急ピッチで製作しています。
創業当初の手作業がメイン
今回の加工は、機械はほとんど使わず手作業をメインに接着し製作していきます。使う機械といえば、穴をあけるためのボール盤くらいになります。創業当初は、機械はほとんど使っていなかったので、ほとんどが手作業でした。そのため、こういった案件は久々になります。
塩ビ板の切削工程
具体的な加工は、接着・溶接加工が中心になります。今回は、その前の工程の切削加工をご紹介します。
写真は、パネルソーで塩ビの材料を切削しているところです。どの製品のときでも、材料を切るときはパネルソーでカットしています。
パネルソー自体が、寸法をデジタルで合わし、直角にカットできるようになっています。切れ味が鋭いので、パネルソーを使うときは安全面に細心の注意を払わなければいけません。
パネルソーで塩ビの材料をカットした後に、カットした面をきれいに仕上げるためにカンナを使って面を整えます。
正しくは、手押しカンナという名称なのですが、押し加減、力加減、押すときのスピードにより、表面が割れたり、汚れてしまったりするので、一定の速度で押さなければいけません。
この写真は、パネルソーでカットし、カンナで面を整えたものです。まだ切削している途中ですが、41台分ですので、200枚程になります。そのため、板を10枚仕入れました。
今回は、パネルソーでカットし、カンナで面を仕上げるという2工程をご紹介しました。次回以降は、機械で穴を開け、接着で組み立て、溶接で仕上げにかかる工程をご紹介します。→1つから製作可能な塩ビの切削加工・製作ならクリエイトにお任せ下さい